資料がないんですが

資料がないんですが
ともちゃん「先生、お客様が調査の時に領収書をなくしたって言ってたんですが、どうなりますか?」
ピカイチ先生「う~ん、こちら側の証拠がないと困るねぇ、税務署の調査官も承知しないだろうね。」
みとちゃん「領収書や請求書は、青色申告では、7年間大切に保存しないといけないのにねぇ。」
ケンちゃん「前の事務所では、指導しなかったんですかねぇ。」
ピカイチ先生「困るねぇ。」
ケンちゃん「例えば、お客様が領収書とか全部なくしたらどうなりますか?」
にし代理「これは、乱暴ですね、でも火事とかもありますしね。例えば、特定の事実から推定するということもありますね。」
ケンちゃん「えっ、そんなの良いんですか?」
ピカイチ先生「もちろん、青色申告である限りそんな乱暴なことは、許されんよ。」
にし代理「でも、調査で良くあるみたいですね。売上の計上もれとか推計課税(注)された話を聞いたことがありますよ。」
みとちゃん「えっ推計課税?」
ピカイチ先生「例えば、売上が1日いくらだから、その1日分×日数とかじゃが、絶対にそんなのは、認められんのう」
にし代理「そうですね、青色申告ですから、その計上の理由や根拠も明示してもらわないといけませんね。」
みとちゃん「でも、うちも良くやりますよ。」
にし代理「えっ、どんなことですか?」
みとちゃん「先生が、1日いくら何に使ったとか、あとどんな行動をしたとか、根拠もあるし。」


           
全員「えっ!」

職員の目に哀れみの光を感じるピカイチであった。
※上記の内容は、すべてフィクションで事実とは、関係ありません。
注)1 推計課税

 申告された又は無申告の所得税や法人税の所得に対して税務署長が更正又は決定をするに当たっては、実際の所得等の金額となりますが(国通法24、25)、所得を納税者の資料により把握できない場合には推計課税が行われます(所法156、法法131)。推計課税とは、所得税や法人税について更正又は決定をする場合には、その者の財産の状況や債務の増減、収支状況、生産量などの間接的な資料から所得を認定して更正又は決定を行うことです。
 税務署がお客様に対し、推計課税による更正又は決定をするためには、推計課税の方法によらなければ所得を算出できないという「推計の必要性」が認められるとともに、採用した推計計算について「推計の合理性」を税務署が立証する必要があります。
 これに対するお客様側の対抗措置としては、税務署が計算した推計額が、実額により計算した所得及び税額と異なることを主張・立証することになります。
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